2024年度秋期企画展

九谷焼窯跡展示館

令和6年度秋期企画展【開催期間】

2024年10月9日(水)~2025年1月20日(月)

【内容】

令和6年度秋期企画展

江沼地方(現在の石川県加賀市)の九谷焼の特徴として、藩政時代の伝統を守り、優れた九谷焼を産出しましたが、それを扱う商人の数が、能美地方や金沢地方に比して甚だ少ない事が言えるでしょう。

明治10年(1877)に開店した井上商店(井上陶源堂)の存在は、そんな江沼九谷業界の中で特筆すべきものです。初代井上勝作は天保13年(1842)生まれ、明治10年に陶磁専門の商人となり、京阪方面に多くの顧客を持ち、明治38年頃には江沼地方随一の陶商としての基礎を築き、輸出品も手掛けました。二代隆平は惜しくも37歳で亡くなりますが、その弟、勝七が三代隆平となり、精力的に新商品開発と販路拡大を図り、関西を主として全国の陶磁器商、骨董商、貿易業者に卸売しました。奇しくも、三代も37歳で亡くなりますが、四代慶作は大正11年その後を受け継ぎ、56年間家業にいそしみました。窯元、画工を指導して良品を生産、盛んに商いを営んだ商人であると同時に古九谷研究については第一人者と言われました。その後を継いだ五代陽一は、家業の発展のみならず「加賀九谷陶磁器協同組合」の理事長として業界の振興に励みました。

井上陶源プロデュースのもと、素地制作の窯元や専属画工のネットワークを駆使して生み出された九谷焼作品を展示します。

 

※参考文献「九谷焼330年」

 

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